羊毛フェルトで欠かせないツールの一つがフェルティング用のマットです。
下に敷くだけのものなのだから、なんでもいいような気もしますが、実は作る作品に最適なマットは色々あるのです。
スターターキットの入っている基本のマットももちろん便利ですが、作品作りに凝りだしたら専用のマットを検討してみませんか?
ニードルフェルトの目次
まずマットには役割があり、作業台の傷つきを抑える、針への負担を少なくして折れにくくする、針が折れたときの飛散を抑えるなどです。
フェルティング用のニードルをしならせて使う癖がある人などは特に針が折れやすく、怪我につながる恐れがあります。
事故防止の観点からも欠かせない存在です。
またマットには、種類によって作品を作りやすくする効果もあります。
具体的なマットの種類からご紹介します。
スターターキットにも入っていて多くの人が使っている発泡ポリエチレンやポリエステル素材のものです。
単品の価格も200円程度と安価なので、使い古した時に買い替えやすいメリットがあります。
ただし使っていると作品を乗せている位置がどんどんへこんでいき、羊毛も絡みついて劣化するのが早いです。
さらにマットが削れて小さなゴミが作品に付着するといった悩みも出てきます。
別売りでフェルティングマットカバーも出ているので、古くなったらすぐカバーをかけるか買い替えた方が無難そうです。
フェルティング用マットの表面が傷んできた時に上からかけて使うカバーですが、ハマナカのメーカーからは白い色以外にもピンクと青が発売されています。
白い羊毛を使った作品を作る時、マットまで白いと作業しにくいという問題を解消してくれます。
藤久のメーカーから出ているマットで、ソフトタイプとハードタイプの二種類あります。
ソフトの方は柔らかく耐久性があるのが特徴です。
マットが柔らかく刺さった針を痛めにくいので、ニードルが長持ちします。
一方ハードは硬めですが、作品がマットに沈み込まないという特徴があります。
小さなしっぽや耳のパーツを刺し固めようとしても、どんどんマットに埋まってパーツが綺麗に刺せなかった経験がある人もいるのではないでしょうか。
こうした細かいパーツをしっかりと受け止めて綺麗に仕上げるサポートをしてくれるのがハードタイプになります。
ニードルの扱いに癖が残るうちは破損につながる可能性があるので、慣れてきた方にはおすすめです。
クロバーのメーカーから出ている、ブラシタイプのマットです。
最大の特徴は、布地などに対して羊毛の刺繍がしやすいことです。
通常のマットと違ってブラシを採用しており、針通りがよく、ブラシの毛の量も多いので布地がずれにくいです。
基本のフェルティングマットでこうした刺繍作業をすると、マットそのものにも毛が絡みついて布地が傷むことがあるので、羊毛による刺繍を考えている人にはブラシタイプがおすすめです。
マットには傷防止やニードル破損防止など様々な効果が期待できますが、ニードルを強く突き刺すと多くの場合マットを貫通してしまいます。
作業している机にどんどん傷が増えてしまっては嫌ですよね。
カッティングボードを下に敷いて、上からマットを乗せて作業しましょう。
それぞれの特徴を最大に活かすことで作品のクオリティもやる気もアップしていくので、ぜひ自分の作品作りの傾向と照らし合わせて、しっかりと用具の準備をしてください。