ニードルフェルトでは、立体的な造形が必要です。
作る部品や形に応じて様々なテクニックが必要になります。
ニードルフェルトで役立つ造形のコツやテクニックについてご紹介します。
まずは基本となるフェルトボールの作り方をご紹介します。
①羊毛を一つまみ取り、きつく折りたたむイメージで丸めます。
②丸めた端をニードルで2、3回ほど刺し、形が崩れないように仮止めします。
③手のひらでコロコロと転がすように丸めます。
④ある程度転がしたら、全体をニードルで刺します。様々な方向から垂直に刺していきます。
⑤きれいな形になったら、再度手のひらで転がして形を整えます。
⑥仕上げ用のニードルで全体を刺し固めます。転がしながら、まんべんなく刺し固めましょう。
作っていく中でフェルトボールの大きさが足りないなと思ったときは、羊毛を足します。
羊毛を足す際は、④の段階で、薄く延ばした適量のフェルトをきつく巻き付け、表面の浮きがなくなるまで刺し固めます。
仕上げ用のニードルを使う作業は、作品の見た目を大きく左右するため非常に重要です。目立つ凹凸や線、まとめ用のニードルを使った際にできた穴などをふさぎ、目立たなくする効果があります。
基本のフェルトボールの作り方を覚えたら、そこから応用して様々なボールを作ることができます。
2色の羊毛を同じ量取り、軽く色を混ぜ合わせたら「基本のフェルトボール」の手順と同様に作成します。
羊毛のくるくるとカールしている部分(クリンプ)を使って作るフリースボールのテクニックもあります。基本のフェルトボールよりもふわふわしたものになります。
フリース素材の羊毛を用意し、クリンプの束を一つ抜き取ったら、後は基本のフェルトボールの手順と同様です。
ハンドメイドフェルトボールは、お湯と石けん水を使います。表面がつるつるとしたボールに仕上がります。
作り方は、基本のフェルトボールの手順①~③までを行った後、以下の手順で作成します。
①丸めたフェルトにお湯をかけ、石けんをつけた手で軽く転がします。
②好みの大きさになるまで①の作業を繰り返します。
③表面が滑らかになったら、水ですすいで乾かして完成です。
フェルトの表面にでっぱりやくぼみ、ラインなどをつける際に活用できるテクニックです。
①ベースとなる羊毛の上に適量の羊毛を取り、でっぱりをつけたい部分に乗せます。
②盛り上がった箇所の形を整えるようにまとめ用のニードルでまんべんなく刺し固めます。
③でっぱり用に乗せた部分とベースの部分の境目を刺します。でっぱりの中央に向かって刺していくイメージです。
①ごく薄く羊毛を取り、でっぱり部分を覆うように重ねます。
②まとめ用ニードルで全体を刺し、なじんだら仕上げ用のニードルできれいに整えます。
でっぱりをつける際のテクニックを応用して作ることができます。
へこませたい部分の中心から外に向かって放射状に刺します。
くぼませた部分をさらに深くしたい場合は、底が平らになるように繰り返し刺して固めます。
フェルトにニードルを使ってラインを引きます。
①線を引く場所を決め、太いニードルを使い、垂直に深く、少しずつ場所をずらしながら刺します。
②何往復かします。
往復するとその分ラインがはっきりします。
場所を移動させる際にニードルを引きずって線を引くように刺すと、先端が折れて危険です。
必ず垂直に、少しずつ場所を移動させながら刺していきましょう。